20170909

レターパックを拾う





雨上がり電柱の下の水たまりの横で
よれたレターパックが落ちているのを見つけた









中を覗いてみたら、私の名前のついたカメラが入っていた









一緒にトリセツも入っていたが雨に滲んで良く読みとれない
とりあえず電源を押してみたら静かに電子音が鳴った








これは面白そうだととりあえずシャッターを押してみる

出てきた一枚目は『青ざめたちぶさ』だった








電柱の下で二回目のシャッターを押す
するとボタンが私を押してきた
負けじとさらに押してみる

シャッターが切れた瞬間
ボタンと私は同時に重力を失くしていた
そこで妙な快感を得たが
機械とともに無になることなどあるのものかと
液晶を覗き見る








曖昧で飛び飛びの歪んだ景色が現れた
ある場所を忠実に転写したものだとなぜかすぐにわかり
カメラが消えてしまうのではという予感よぎったので
かたく胸に抱え 
揺らぎ始めた電柱の間を走り抜けた