20171211

空想画廊Vol.2 『氷の記憶』 ー張り子の友ー #11/1







『氷の記憶』     ー張り子の友ー

ああそうか。そうか。
そういう事か。と。腑に落ちる

終わっているんだ。死んでいるんだ
消えていたんだ
ソレはもう
何処にもいなくて  誰でもない  
作らなければ  何も無い
記憶の中の根掘り葉掘りを  必死に繋いで繕わなければ
ヒトのナリすら保てない

継ぎ接ぎだらけのボロ布人形を  時を忘れて愛撫した
繰り返される修正続きで  仕上がるまでには至らずに

息をして?  と   (オモヒダセ)
微笑んで?   と   (ホリオコセ)

うわ言の様に繰り返された  愚にもつかない錬金術
戻れ  宿れと呪われて  縫われるたび裂けていく
見るも哀れと置くべきや  
最果ての渇き  懐古にすら成りきれず
罪深く そも  身勝手に
永遠の昏睡  目前に横たわる   
名もなき有り様  
世にも愛しき張り子の友







文/ 波路
写真/ 細木 るみ子「青に沈む日」